日本人は主食の米を忘れるなかれ。玄米菜食には適正マグネシウム量の塩を選ぼう!

古くから日本人の食生活で重要な役割を果たしてきた「米」。なんとなく玄米が体にいいことは知っているが、実際に食事に取り入れている人は少ないのではないだろうか。実は玄米菜食にも気をつけるべき点があり、それは「塩」が大きく関係しているとのこと。

私たちは健康のために、どのような塩を選ぶべきなのか詳しく見ていこう。

主食には「米」を選ぶべき

健康的な食生活を送るためには、私たちの体に必要な栄養素をバランスよく摂取することが重要だ。最近ではサプリメントなどで気軽に栄養を摂り入れることも可能となったが、佐賀県で古代米をつくる武富勝彦氏によると、体に必要な栄養素は食事から摂る方が良いとのこと。

和食の良さは、その土地や季節を感じながら食べることができることであり、その季節に合ったものや日本の風土にあったものを食べるべきだという。「地産地消」「旬産旬消」の自然の摂理に従うことが、健康の秘訣だと話している。

そして飽食の現代では何を食べるかよりも、何を主食にするかが問題だといい、健康のためには安全に作られた米を主食に選ぶべきだという。

玄米を食す難しさ

玄米は私たちの体に必要な栄養素を多く含んでいることから、完全栄養食として知られている。籾が腎臓や肝臓にいいのも本当だが、一方手で食べ方が難しいのが欠点。とにかく柔かく炊いて、ひとくち100回噛んで2時間食べるくらいのゆとりが必要だと、武富氏はいう。

また玄米は強い陽性であることから、子どもや肉好きの人、腸の弱い人や暑い夏場に食するのは不向きとのこと。そのため玄米よりも、分搗き米か白米に雑穀を混ぜて食べることがおすすめだとしている。

玄米菜食をしても短命なのはなぜか

海が近い観光地で売られている地元で作られた自然塩は、精製塩より体にいいイメージがないだろうか。ナトリウム99%以上のものよりも、自然で作られたにがり成分を含む塩の方が、なんとなく印象がいい。

武富氏は、玄米菜食を始めてからにがり成分の多い自然塩で作ったごま塩や味噌などを採り入れていたそうだが、そのような食養生の世界で出会った人が若くして心臓病や腎臓の疾患でなくなることが多かったそう。そこで武富氏は「塩」に注目。

塩に含まれるにがり成分は、タンパク質でできている内臓を硬化させるが、体が必要とするミネラルも含んでいる。武富氏によると、にがりの全てが悪いわけではなく、取りすぎることが問題。にがり成分を、人体に最適な量に調整した塩を摂ることが重要だと話している。

適正マグネシウム量の塩を摂ることが大切

武富氏が6年ほど研究を続けた結果、「人間の体液に含まれるマグネシウム濃度(にがりの中心成分)に近い塩が人体に負担をかけない」と結論付けた。

成人男子の体液量は体重の60%と言われており、その中の50mg程度がマグネシウムの量。武富氏はナトリウムの数値は落とさず、にがり成分を50mg以下に調整した独自の「減マグネシウム濃度塩」を完成させた。市販はマグネシウムを添加している塩もあるが、内臓に負担をかけない塩を選ぶことが大切だろう。

あべ まなみ

あべ まなみ

新潟県出身、横浜在住のフリーライター。中学時代にサックスを始め、自身もジャズを演奏することから、20歳のアメリカ留学時に単身でメンフィスとニューオーリンズへ。初めての一人旅で自分の可能性や新しい発見に出会える楽しさに気づき、その後「旅」にハマる。

2017年12月現在、渡航国は24カ国。好きなものはお酒といちご。